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メンバーの成長をチームの力に変える、女性マネジャーの活躍

佐竹 美名子 2016年
マネジャー

青山学院大学法学部卒業後、みずほ銀行にてリテール営業に従事した後、2016年にインフキュリオン(現インフキュリオン コンサルティング=ICC)に入社。コンサル未経験での入社から、ICC初の女性マネジャーに昇格。これまでのキャリアを振り返りながら、ICCの過去・現在・未来について語ってもらいました。

できないことを一つひとつ克服して、コンサル未経験からマネジャーに。

銀行からICCに転職されたそうですが、どんな想いや考えがあったんですか?

私は、新卒から約6年半、みずほ銀行でリテールの営業担当として勤務していました。銀行での仕事にもやりがいを感じていましたが、そのまま5年後、10年後の姿が想像できる安定的なキャリアを歩むより、未知の領域に飛び込んだ方がより面白い仕事人生を歩めるのではと考え、インフキュリオンへの転職を決めました。面接でのフラットな雰囲気も印象的で、この会社なら面白い人たちと仕事ができそうだという期待感もありましたね。

コンサル未経験からマネジャーになられたそうですが、入社後のキャリアステップを教えてください。

入社したときは一番下のアソシエイトで、半年後にコンサルタント、そこから2年でシニアコンサルタント、さらにその1年後の2020年4月にマネジャーとなり、いま入社5年目になります。前職での経験が活かせる部分は少なく苦労もありましたが、クライアントのサービスや競合サービスを実際に現場で体験するなど、少しでもその案件に詳しくなろうと必死になってやっていましたね。また、マネジャーになる以前からチーム全体として何をすべきかを意識して他のメンバーのフォローをしていたので、そうした点も評価していただいたのかもしれません。当社でマネジャーになるには完全立候補制なので、私も自分で手を挙げました。周囲からの期待もいただいていましたし、より大きな責任を持ってクライアントをリードしてくことで私自身もさらに成長できるのではと思いました。当時、マネジャー以上は男性しかいなかったので、もっと多様性があったほうが面白いと思ったのも理由の一つでした。

新しい決済のあり方やビジネスの意義から、一緒に考える。

現在はどのような案件を担当していますか?

今は3つの案件に携わっていて、メンバーの成果物や稼働管理を行いつつ、クライアントとディスカッションをしながらプロジェクトを推進しています。
1つ目は、ある大手企業の新規金融サービスを企画する部署のご支援。現在リモートではありますが3名が常駐し、会員戦略の策定や新規施策の企画検討など、この部署が担当するさまざまなプロジェクトに伴走しています。2つ目は銀行がクライアントで、新規サービスの構築支援をしています。2名のメンバーとともに、ビジネス交渉におけるロジックの構築や事業収支の試算、業務マニュアル作成など、ビジネス面と業務面から支援をしています。そして3つ目は、同じ銀行をクライアントに、主にローンサービスの構築を支援しています。UI領域に強いメンバーの知見を活かしながら、アプリの要件定義やワイヤーフレームの作成まで行っています。

クライアント企業には他のコンサルファームなども入っていると思いますが、ICCが期待されている役割はどのようなものですか?

決済がこれだけ盛り上がっている中なので、確かに決済系の実行支援で入ってきている会社も増えてきたと思います。そうした中でもICCは、決済の仕組みや金融業界の収益モデルを熟知した上で、新たなサービスを企画したり、ビジネスとしての意義を再定義したりと、深い専門的知見に基づくビジネス支援を強く求められていると感じます。また、グループ代表の丸山がFintech協会で活動していたり、政策関連のさまざまな分科会に出席していることもあり、情報感度の部分でも私たちに大きなアドバンテージがあると思います。もちろんお客様にお伝えできない情報もありますが、最新の業界動向やベンチャー企業の動きを把握した上で、クライアントと一緒にこれからの決済のあり方から構想できるのはICCならではだと思います。

これまではどんな案件を担当されてきましたか?

ICCらしい金融業界をクライアントにした案件で言えば、ある地方銀行の案件で、新たな収益源となる新規事業を企画したり、経営会議に向けてのサポートなどを行ったりしましたね。しかし、私はどちらかというと、社内でも比較的レアと言える金融業界以外の案件を多く担当してきたほうかもしれません。例えば、エンターテインメントの中でも現金決済メインの業界のクライアントを担当していたことがあります。ファンになってくれているユーザーに、キャッシュレスでもっとスムーズにコンテンツを楽しんでほしいという想いから始まったプロジェクトで、クライアントの熱量も高く、とても面白かったですね。ほかにも、無人の精算機を作っているメーカーの案件もありました。「次世代の精算機を作りたい」という相談に対して、実際に設置されている業界の動向や利用シーンを想定して、、”精算機”だけでない付加的な価値を訴求するほうが、ユーザーの課題解決にもつながると考え、根本の提供価値から再定義したこともありました。

決済という「点」ではなく、その前後のユーザー行動を見つめることで、決済のあり方やお客様のビジネスに変化を作り出す。そんな仕事が多かったように思います。もちろん、いわゆる金融メジャーと言われる大手クライアントとともに大きな社会変革を起こそうとする仕事もありますが、もう少し生活者に身近な領域で行動に変化を生み出すような仕事もありましたね。ここ何年かで決済サービスや金融サービスと世の中の距離感が近くなってきたのを感じますし、微力ながら私もその一端を担えているというのは、喜びでもあります。

メンバーの成長が、クライアントへの提供価値につながる。

日々のお仕事の中で、マネジャーとしてどんなことを意識していますか?

コンサルは、つまるところ「人」が商品のビジネスだと思っています。ですから、メンバーが成長すればするほど、クライアントへの提供価値が上がり、組織としての成長にもつながります。そういう意味でも、メンバーの成長をサポートすることが、マネジャーとしての私の責務だと考えています。

私のチームにはアソシエイトメンバーからシニアコンサルタントまで、レベルも経験もさまざまなメンバーがアサインされています。アソシエイトで特に社会経験の浅いメンバーには、クライアントへのメール文の添削や資料作成の考え方からガイドをしますし、コンサルタントであれば、お客様との折衝を交えながら全体のストーリーを構成する視点を持てるようにしています。シニアコンサルタントになれば、細かい部分に口出しするというよりは、その人が担うミッションや責任の範囲を明確にして、それをしっかり果たせるようなサポートを心がけています。

チーム全体のパフォーマンスとしては、どのようなことを心がけていますか?

どこまで先回りして課題を見つけ、解決できるかということです。例えばクライアント先に常駐しながらプロジェクトを進めていく場合、指示を待ってから動くようなチームでは遅い。「この先にはこんな課題が見えていて、それをこのように解決していきましょう」というのをこちらから示さなければ、外部からご支援をさせていただく意味がないと思っています。

ただし、それは別に大げさなことではありません。このまま進めていてスケジュールは間に合うのかであったり、曖昧になっているタスクをきちんと可視化して優先順位をつけることであったり、プロジェクトを管理する上での不安や課題を自分事として見逃さないようにすることが大切だと思っています。

そういう意味では、本当に泥臭い仕事だと思います(笑)。でも、当たり前かもしれませんが、私たちの仕事は、自分たちの努力がすべてお客様の価値に変わっていくんですよね。もちろん、どれだけやってもうまくいかないことや、ときには厳しいお言葉をいただくこともありますが、頑張った分だけ喜んでもらえるというのは、やりがいにもなるし、すごくいい仕事だと思っています。
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成長意欲の高いメンバーとともに、働きやすい風土を作っていきたい。

ICC在籍5年間で、会社自体のフェーズの変化や組織の変化をどう感じていますか?

2016年に私が入社したときは、インフキュリオングループ全体でも60名程度の規模でしたが、今はグループ全体で210名を超え、ICC単体でも62名の社員がいます。この数年で一気に会社らしい組織に成長してきたと感じますね。今はリモートワーク中心ということもあり、以前に比べれば経営陣と直接コミュニケーションする機会は減っているのかもしれません。しかしSlackなどで直接やりとりできる距離感ではあるので、私が、新しく入ってきたメンバーと経営陣をつなぐような存在になれたらと思っています。その他にも、ランチタイムにランダムでメンバーを集めてオンラインランチを企画するなど、社内コミュニケーションの活性化にも取り組んでいます。

女性が活躍できる環境として、ICCはどのような環境だと感じていますか?

活躍できる条件に男女差があるかで言えば、特にそのような差を感じることはありません。現時点ではマネジャー以上は私を除いてすべて男性ですが、全体では女性メンバーの比率も少しずつ増えてきています。より多様性のある組織になっていく中で、ますます男性・女性を問わずに活躍できる組織になっていくと思います。

プロジェクトを離れたところで社員の成長をサポートする「メンター制度」もあり、私も4人のメンターをしています。普段の案件ではクライアントに対する責任を最優先にメンバーをサポートしていますが、メンターとしてメンバーに接するときは、一人ひとりの成長を最優先に考えることができます。どんなことが成長の壁になっているのか、個々の課題に合わせたサポートをするようにしています。

また、働きやすい環境づくりという点では、制度などの型だけあっても意味がないと思っていて、まずは働きやすい風土があることのほうが大事だと思います。例えば、案件の時期や状況によっては、どうしても遅い時間まで稼働する必要が出てくることもあります。そうした状況で、小さなお子さんがいる方などは、やはり現実的には難しい場面が出てくるのではと思います。このような場合に、本人だけでなく、周囲のメンバーも含めていかに不公平感をなくしていくか。コンサルタント/シニアコンサルタントは 裁量労働制ですし、最近はほとんどの案件がリモートワークになっているので、クライアントの要求に応えることを前提に、自分の働きやすい形を見つけていくのが良いと思います。その結果として、例えば、育休からの復帰1年目はやっぱり少し稼働を落とせる制度があったほうがいいよね、ということになれば、それを制度化すればいい。どうすればもっとみんなが働きやすくなるだろうかということを本質的に考えて、働きやすい風土を育てていきたいと思います。

最後に、どんな方にメンバーに加わっていただきたいかを教えてください。

ICCの仕事では、自分で目的を設定し、それに向かって何をすべきかを考えられる人、やったことがないことに対して「できない」ではなく「面白そう」と思える人、課題を自分事として捉えられる人、そういう人が向いていると思います。

挑戦意欲のある人にとっては、ICCはまちがいなく成長できる環境だと言えます。ただ、どんな環境であっても成長できる人は成長すると思うので、環境に頼るのではなく、自分で自分のパフォーマンスをコントロールして、自分の成長に対して責任を持てることが大事なのではと思っています。

まだまだ成長途中の会社なので、それを楽しんで一緒に組織を作っていこうとしてくれる人だと、なお嬉しいですね。